2013年 05月 22日
英語⇔日本語メモ(ホルモン療法とか) |
英語を読んでいると、たまに日本語の感覚とは違ったりするので、そのメモの続き。
今回はホルモン療法について。
補助療法(Adjuvant therapy)
ホルモン療法 hormonal therapy
内分泌療法 Endocrine therapy
分子標的療法 Molecular targeting therapy
化学療法 Chemotherapy
術前補助療法 Neoadjuvant therapy
補助療法とは、外科手術や放射線治療のような、乳房だけに行う局所療法に対し、全身に対して行う療法です。基本的に薬剤を使います。乳がんの場合は、がんの組織型にもよるものの、早期にがんが発見された場合であっても、浸潤性の乳がんであれば、局所療法ののちに、補助療法が行われるのが普通です。その理由は、比較的早期の段階でも、全身での微小転移が始まっていたり、局所再発(乳房内や腋窩リンパ節など、限られた場所で再発すること)が始まっていたりする可能性があるからです。また、治療期間も比較的長く、治療方法によっては5〜10年に渡って行われます。
補助療法は、日本語の場合は全身的な療法であることから「全身療法」ともいうのですが、英語の場合はほぼAdjuvant therapyとなるようです。また、「ホルモン療法」は、英語の場合は「内分泌療法」という意味のEndocrine therapyを使うことが多いようですね。このあたりは、読んでいるうちにわかったことですが……。術前に行う場合は頭にNeoが付くって感じですね。
ホルモン療法 Hormonal therapy、内分泌療法 Endocrine therapy
ホルモン依存性乳がん hormone-dependent breast cancer
閉経前 premenopausal
閉経後 postmenopausal
エストロゲンレセプター Estrogen Receptor、ER
プロゲステロンレセプター Progesterone Receptor、PgR
高度内分泌反応性 Highly endocrine responsive
不完全内分泌反応性 Incompletely endocrine responsive
内分泌非反応性 Endocrine non-responsive
強陽性 Strongly Positive
抗エストロゲン療法(Antiestorogen therapy)
エストロゲン拮抗薬 estorogen antagonist
選択的エストロゲン受容体モジュレーター Selective Estrogen Recepter Modulator(SERM)
タモキシフェン tamoxifen、tamoxifen citrate、TAM
トレミフェン toremifene、toremifene citrate、TOR
閉経前に使う薬(a drug used in premenopausal)
卵巣機能抑制 ovarian ablation、ovarian function suppression(OFS)
LH-RHアゴニスト LH-RH agonist(Luteinizing Hormone-Releasing Hormone agonist、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト)
ゴゼレリン goserelin
リュープロレリン leuprorelin
閉経後に使う薬(a drug used in postmenopausal)
アロマターゼ阻害薬 an aromatase inhibitor(AI)
アナストロゾール anastrozole
エキセメスタン exemestane
レトロゾール letrozole
しかし、月経なんて periodぐらいしか英単語としては知らなかったのですが、医学的な用語だとなんだかすごいごってりした感じがするような、しないような……。
抗エストロゲン療法としては、エストロゲン拮抗薬の他に、閉経前では脳下垂体に作用して性腺刺激ホルモンの放出を制御し、エストロゲンの生成を止めるためのLH-RHアゴニストを、閉経後はアロマターゼ阻害薬と呼ばれる、女性ホルモン(エストロゲン)の1つであるエストラジオールの生成を阻害する薬を使うことが多いです。
卵巣抑制機能に関しては、ovarian ablationとともに、OFSの略称もよく使われているように感じます。
LH-RHアゴニストはGnRHアナログ(Gonadotropin-Releasing Hormone analogue、性腺刺激ホルモン放出ホルモン)と書かれることがあるのですが、そもそもLH-RHはGnRHの1つです。さらに、作用としては、アゴニスト(agonist:作用薬)とアンタゴニスト(antagonist:拮抗薬)があり、その総称がアナログ(analogue)です。たとえば、ホルモン療法で使われる薬剤としては、前者がLH-RHアゴニストで、後者はエストロゲン拮抗薬という感じのようですね。
次回は分子標的療法と化学療法について気が付いたことをメモをしてみたいと思います。
しかし、Molecularの発音はməlékjʊlɚ(米国英語), məlékjʊlə(英国英語)みたいです。メレクレェァー??む、難しい……。
ところで、一生のうちで分泌されるエストロゲンなどの女性ホルモンというのは、わずかティースプーン一杯程度と言われています。それを、がん細胞がガンガン食うのかと思うと、腹立たしいこと極まりないですな。
むかー!
今回はホルモン療法について。
補助療法(Adjuvant therapy)
ホルモン療法 hormonal therapy
内分泌療法 Endocrine therapy
分子標的療法 Molecular targeting therapy
化学療法 Chemotherapy
術前補助療法 Neoadjuvant therapy
補助療法とは、外科手術や放射線治療のような、乳房だけに行う局所療法に対し、全身に対して行う療法です。基本的に薬剤を使います。乳がんの場合は、がんの組織型にもよるものの、早期にがんが発見された場合であっても、浸潤性の乳がんであれば、局所療法ののちに、補助療法が行われるのが普通です。その理由は、比較的早期の段階でも、全身での微小転移が始まっていたり、局所再発(乳房内や腋窩リンパ節など、限られた場所で再発すること)が始まっていたりする可能性があるからです。また、治療期間も比較的長く、治療方法によっては5〜10年に渡って行われます。
補助療法は、日本語の場合は全身的な療法であることから「全身療法」ともいうのですが、英語の場合はほぼAdjuvant therapyとなるようです。また、「ホルモン療法」は、英語の場合は「内分泌療法」という意味のEndocrine therapyを使うことが多いようですね。このあたりは、読んでいるうちにわかったことですが……。術前に行う場合は頭にNeoが付くって感じですね。
ホルモン療法 Hormonal therapy、内分泌療法 Endocrine therapy
ホルモン依存性乳がん hormone-dependent breast cancer
閉経前 premenopausal
閉経後 postmenopausal
エストロゲンレセプター Estrogen Receptor、ER
プロゲステロンレセプター Progesterone Receptor、PgR
高度内分泌反応性 Highly endocrine responsive
不完全内分泌反応性 Incompletely endocrine responsive
内分泌非反応性 Endocrine non-responsive
強陽性 Strongly Positive
抗エストロゲン療法(Antiestorogen therapy)
エストロゲン拮抗薬 estorogen antagonist
選択的エストロゲン受容体モジュレーター Selective Estrogen Recepter Modulator(SERM)
タモキシフェン tamoxifen、tamoxifen citrate、TAM
トレミフェン toremifene、toremifene citrate、TOR
閉経前に使う薬(a drug used in premenopausal)
卵巣機能抑制 ovarian ablation、ovarian function suppression(OFS)
LH-RHアゴニスト LH-RH agonist(Luteinizing Hormone-Releasing Hormone agonist、黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニスト)
ゴゼレリン goserelin
リュープロレリン leuprorelin
閉経後に使う薬(a drug used in postmenopausal)
アロマターゼ阻害薬 an aromatase inhibitor(AI)
アナストロゾール anastrozole
エキセメスタン exemestane
レトロゾール letrozole
しかし、月経なんて periodぐらいしか英単語としては知らなかったのですが、医学的な用語だとなんだかすごいごってりした感じがするような、しないような……。
抗エストロゲン療法としては、エストロゲン拮抗薬の他に、閉経前では脳下垂体に作用して性腺刺激ホルモンの放出を制御し、エストロゲンの生成を止めるためのLH-RHアゴニストを、閉経後はアロマターゼ阻害薬と呼ばれる、女性ホルモン(エストロゲン)の1つであるエストラジオールの生成を阻害する薬を使うことが多いです。
卵巣抑制機能に関しては、ovarian ablationとともに、OFSの略称もよく使われているように感じます。
LH-RHアゴニストはGnRHアナログ(Gonadotropin-Releasing Hormone analogue、性腺刺激ホルモン放出ホルモン)と書かれることがあるのですが、そもそもLH-RHはGnRHの1つです。さらに、作用としては、アゴニスト(agonist:作用薬)とアンタゴニスト(antagonist:拮抗薬)があり、その総称がアナログ(analogue)です。たとえば、ホルモン療法で使われる薬剤としては、前者がLH-RHアゴニストで、後者はエストロゲン拮抗薬という感じのようですね。
次回は分子標的療法と化学療法について気が付いたことをメモをしてみたいと思います。
しかし、Molecularの発音はməlékjʊlɚ(米国英語), məlékjʊlə(英国英語)みたいです。メレクレェァー??む、難しい……。
ところで、一生のうちで分泌されるエストロゲンなどの女性ホルモンというのは、わずかティースプーン一杯程度と言われています。それを、がん細胞がガンガン食うのかと思うと、腹立たしいこと極まりないですな。
むかー!
by sunday_tourist
| 2013-05-22 20:18
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