2013年 10月 07日
one year/one minute |
はじまりは台湾の友達から送られて来たリンクから。アメリカの話を繁体字の中国語で知るという、ちょっとおかしなシチュエーションで。
乳がんになった28歳の女性が、2012年9月から2013年9月まで、毎週撮った写真をつなぎあわせたというもの。なんのことかは見てすぐにわかると思います。
彼女のblogを読むと、こんなことが書いてあった。
確かにそれは見ているとわかるような気がする。
これは記録ではあるけど、それを超えた1つの「作品」なんじゃないかと。
変な言い方かもしれないけど、とても清々しいと思ったのです。
ケモの種類はウィークリータキソールを12週とウィークリーハーセプチンを52週で、手術は両乳房を切除したとのこと。そして、乳房は再建したらしい。
で、more以降はちょっとまた私のグダグダな話なので、気を悪くされる方がいたらすみませんと、先にあやまっておきます(←だったら書くなよ!)。
たまたまこの記事を教えてもらった台湾人の友達とアンジーの話になったんだけど、その中の会話でビックリしたのが、アンジーが受けた手術というのは、乳がんの手術と全く違うものだと思った、というくだり。でも、そういう風に思うのも無理ないよね、とすぐに思った。予防的乳房切除と乳がんの乳房切除が違うのか、同じなのかという話は通常されていないようなので、「予防的乳房切除」っていう手術の方法があるって見えてもおかしくない。
アンジーの場合は、確かに健康な乳房に対してという違いはあるけど、乳頭と乳輪、皮膚を残して、乳腺を全摘してるわけなので、手術そのものは、乳がんの手術と大きな差はないと私は思っている。そして、私がアンジーの記事を読んでずっともやもやとしていた理由がわかったような気がした。
たぶん、アンジーが両乳房を切除したことを発表して「勇気がある」「素晴らしい」と賛される一方で、乳がん患者も同じことをしているのに、「死んじゃうから」とか「しょうがないことだから」とか「病気なんだから治療だし」みたいに、乳房を切除することがさも当たり前みたいな見方をされがちだから(必ずしもそうじゃないとも思うし、私の勝手な被害妄想もあるんだろうけど)。
乳房を失いたくて、乳がんになった人はいないと思う。
だから、アンジーが乳房を切除することも、乳がん患者が乳房を切除することも、乳房を切除するということは同じなのに、なんで乳がん患者は乳房を切除して当たり前みたいに思われるんだろうって。病気になったからというのと、なるかもしれないからというのは、状況は違うけれど、結果として乳房を切除するということそのものは、どちらも同じじゃないのかな。そして、彼女が乳房を切除したのと同じように、世界中の何千万人の乳がん患者も乳房を切除してるんだってことを知ってほしいと思った。さらに乳がんになれば、乳房を切除して再建して終わりってわけじゃない。その後も長い治療や辛い治療が待っている人がいる。そして、サバイバーは再発や遠隔転移に怯えている人もいるし、再発、遠隔転移する人もいる。乳房を失っただけでなく、さらに悩んだり、苦しんだりしなくてはならない人も多い。
もちろん、彼女が予防的乳房切除術を受けたことを公表したことで、乳がんそのものに対する注目が集まったわけだし、BRCA1/2の遺伝子に起因するHBOCの存在が知られたこともよかったと思う。その彼女の行為に対して、絶賛が送られるのは間違いじゃない。
でも、私は乳がん患者だから、「すごいね」って、それで終わらすことは絶対にできない。アンジーの乳房切除の裏で、同じようにどれだけの乳がんの女性がどんな思いで乳房を切除しているのかということも一緒に知ってほしいと思ったのだ。
乳がんになった28歳の女性が、2012年9月から2013年9月まで、毎週撮った写真をつなぎあわせたというもの。なんのことかは見てすぐにわかると思います。
彼女のblogを読むと、こんなことが書いてあった。
I'm still not completely sure why I took these photos. At first it had to do with documenting the hair saga. But it wound up becoming about something else, too.
私は未だに、なぜこれらの写真を撮ったのかがよくわからない。最初は「髪の毛の物語」の記録としてやってたんだけど、終わりには他の何かにもなった。
確かにそれは見ているとわかるような気がする。
これは記録ではあるけど、それを超えた1つの「作品」なんじゃないかと。
変な言い方かもしれないけど、とても清々しいと思ったのです。
ケモの種類はウィークリータキソールを12週とウィークリーハーセプチンを52週で、手術は両乳房を切除したとのこと。そして、乳房は再建したらしい。
で、more以降はちょっとまた私のグダグダな話なので、気を悪くされる方がいたらすみませんと、先にあやまっておきます(←だったら書くなよ!)。
たまたまこの記事を教えてもらった台湾人の友達とアンジーの話になったんだけど、その中の会話でビックリしたのが、アンジーが受けた手術というのは、乳がんの手術と全く違うものだと思った、というくだり。でも、そういう風に思うのも無理ないよね、とすぐに思った。予防的乳房切除と乳がんの乳房切除が違うのか、同じなのかという話は通常されていないようなので、「予防的乳房切除」っていう手術の方法があるって見えてもおかしくない。
アンジーの場合は、確かに健康な乳房に対してという違いはあるけど、乳頭と乳輪、皮膚を残して、乳腺を全摘してるわけなので、手術そのものは、乳がんの手術と大きな差はないと私は思っている。そして、私がアンジーの記事を読んでずっともやもやとしていた理由がわかったような気がした。
たぶん、アンジーが両乳房を切除したことを発表して「勇気がある」「素晴らしい」と賛される一方で、乳がん患者も同じことをしているのに、「死んじゃうから」とか「しょうがないことだから」とか「病気なんだから治療だし」みたいに、乳房を切除することがさも当たり前みたいな見方をされがちだから(必ずしもそうじゃないとも思うし、私の勝手な被害妄想もあるんだろうけど)。
乳房を失いたくて、乳がんになった人はいないと思う。
だから、アンジーが乳房を切除することも、乳がん患者が乳房を切除することも、乳房を切除するということは同じなのに、なんで乳がん患者は乳房を切除して当たり前みたいに思われるんだろうって。病気になったからというのと、なるかもしれないからというのは、状況は違うけれど、結果として乳房を切除するということそのものは、どちらも同じじゃないのかな。そして、彼女が乳房を切除したのと同じように、世界中の何千万人の乳がん患者も乳房を切除してるんだってことを知ってほしいと思った。さらに乳がんになれば、乳房を切除して再建して終わりってわけじゃない。その後も長い治療や辛い治療が待っている人がいる。そして、サバイバーは再発や遠隔転移に怯えている人もいるし、再発、遠隔転移する人もいる。乳房を失っただけでなく、さらに悩んだり、苦しんだりしなくてはならない人も多い。
もちろん、彼女が予防的乳房切除術を受けたことを公表したことで、乳がんそのものに対する注目が集まったわけだし、BRCA1/2の遺伝子に起因するHBOCの存在が知られたこともよかったと思う。その彼女の行為に対して、絶賛が送られるのは間違いじゃない。
でも、私は乳がん患者だから、「すごいね」って、それで終わらすことは絶対にできない。アンジーの乳房切除の裏で、同じようにどれだけの乳がんの女性がどんな思いで乳房を切除しているのかということも一緒に知ってほしいと思ったのだ。
by sunday_tourist
| 2013-10-07 02:52
| どうでもいいこと